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マンション茶室 リフォーム事例:2
~茶道具の収納について~
3F建マンションの一室を茶室+水屋にリフォームしました。
マンションの場合は、やはり収納の工夫が必要になります。
茶道具にも、季節のも、風炉・釜など重い道具、炭道具、掛け軸など
大小様々な道具があります。
何をどこに収納するのか。
茶室を造るにあたり、道具収納の問題は常に検討すべき課題となります。
今回の茶室リフォームはそういった茶道具の収納問題の解決をテーマに
設計・デザインを進めました。
■炉を切る為、茶室の床をあげます
→ 床部分に引き出し式の収納スペースを設けます
押入れの中に吊棚を儲け常に使用する道具を収納する | ||
押入れ内にスライド式収納を設置 風炉等重い道具をここにいれる |
茶室入り口上部空間に 掛け軸が収納できる棚を造る |
|
茶室入り口脇のスペースにちょっとした慳貪式物入を工夫する |
マンションの洋間一室をリフォームして茶室空間にいたしました。
【ポイント】
■京間畳を敷く
→通常(江戸間)の畳寸法より大きくなるため、間取りに制限が出てきます。
今回は京間寸法の畳を敷き込むことを優先し、三畳間としました。
■炉の切り方の工夫をする
→それぞれの稽古の為「炉」の切り方を
「四畳半切」と「台目切」の両方に対応しました。
畳の敷き替えにより、それぞれの炉での稽古が可能となります。
■バルコニーから、茶室への入席導線
→客導線はバルコニーからにじり口を通っての進入となります。
サッシ部分は障子の収まりとして、部屋内ににじり口を儲け入室の工夫を取り入れました。
都内にあるタワーマンション!
稽古や茶事の出来る八畳本勝手広間茶室と
待合・水屋を併設したお茶室をリフォームしました。
タワーマンションから見える東京湾を借景にした八畳本勝手の茶室リフォームです。
【設計のポイント】
タワーマンションから見える東京湾の景色を借景に取り込む
炉を切る為、床をあげます。そこに床下収納を造りました。
廊下内に茶事の時に使用できるように、収納式腰掛待合と取り外し式の枝折戸を設けました。
小さな蹲を設けました。
【設計・デザインコンセプト】
茶道具などをしまう収納スペースを確保した上で、
客と亭主の導線を区別しつつ、水屋の作業性を向上させた 小間茶室を設計
「都内のマンションの一角に、亭主が客を迎え入れる"もてなしの空間"市中の山居をつくる」
そんな思いで、茶室のリフォーム施工をしました。
リビングから茶室にじり口が見える 洋の雰囲気に合わせたにじり口 |
茶室内の炉の様子 | |
三畳小間茶室内 | 水屋の様子 左側の扉収納スペース | |
茶室とにじり口 | にじり口から茶室内部を見る | |
床柱と壁の収まり 材質は錆丸太 | 茶室空間への入り口 | |
茶室側から見た にじり口 | にじり口から覗いた茶室内部の様子 | |
炉壇と炉縁(電気式) | 板金の職人さん製作 銅版製 鶴と亀 |
設計コンセプト...
「稽古と茶事」に対応した、マンション内広間茶室!
・120m2マンションの一部を茶室にリフォーム
・本格的な稽古そして茶事が出来る広間茶室を造作する
八畳広間と水屋を備え、かつ茶事に対応できるように、待合と坪露地を設える
待合スペースに茶室内でも使用できる移動式の椅子と収納式のテーブルを設置いたしました。
待合からバルコニーに続くエリアに坪露地を設けました。
茶道具の収納性をアップするための工夫
・柱構造による稼動式棚を設け角スペースの収納の利便性を図りかつ、
長尺の道具なども 無理なく収納できる工夫をいれました。
設計コンセプト...
都心のビルの一角に、静かな茶室がたたずむ
"ゆったりとした時間..."
お客様のご要望として
オーナー様所有のビルのワンフロアの一角に、静かに茶を楽しむ場所がほしい
とのご要望と以下の条件を頂き、茶室のリフォームを行いました。
・四畳半の茶室であること
・狭くても良いから、水屋がほしい
・床の間があり、正式な茶の稽古の出来る場所としたい
・普段は和室として使用する。お客様が来た時は、泊まって頂くスペースとしても使用できるように工夫してほしい
四畳半本勝手茶室
床の間は、スペースの関係で壁床。
奥に板間スペースを設け奥行きを出しました。
右手側に収納棚を設置。
奥の障子戸からの借景は隣接のビル。
スペースの都合上、入り口付近に 省スペースの水屋を設けました。 |
【水屋すのこの様子】 設置スペースに制限があったため 茶室入り口との導線が干渉しない様、 コーナーをカットした形状にし、 狭いながらも使い勝手の良い水屋を 設置いたしました。 |
設計コンセプト・・・市中の山居 マンション茶室
マンションの一室にあるフローリングの洋間を茶室にしたい。
条件として、原状回復が出来る様に
既存の壁 ・床・天井はそのままで茶室を造作する、
というご要望に対応いたしました。
その他のご要望は
・収納を出来る限り増やす
・にじり口を設け、バルコニーからの客導線の確保
・炉は本勝手と向切の両方使用 といったものをいただきました。
その1・・・普段は茶室を感じさせない、隠れた茶室
その2・・・原状回復できるように既存の床・壁・天井は、そのままに茶室を造る
その3・・・収納力をアップする為の工夫
マンションの六畳和室を茶室にリフォームしました。
お客様からのご要望は、炉を切り四畳半の広さで稽古の出来る茶室にしたいとの事。
収納を出来るだけ多く取りたい、また、水屋を設えたいとのご要望がありました。
・リビングからのアプローチで、茶室に入るための導線を作る
・本勝手四畳半の茶室に床の間を設えるが、茶室を出来るだけ広くみせる工夫を入れる
・茶室内に床下収納を設け、収納場所を増やす
・逆勝手の稽古が出来るよう、炉の位置を移動できる床組みの工夫を取り入れる
・リビング側に水屋を設ける
お客様のご要望を聞いた上で、上記条件を基本ベースに茶室のデザインを検討していきました。
リビングから見た茶室内部の様子 | 床の間 茶室窓側に板間スペースを作る | |
茶室内部の様子 障子戸から外の光が進入 |
リビング床と茶室入り口 そして水屋の関係 |
|
腰貼施工(工事の様子) | 茶室内腰貼施工 | |
客側の腰張り施工 | リビングから茶室を見る | |
茶室内の床下収納 畳一畳分の床下収納を設け、 収納力をアップする |
床下収納の内部 | |
茶室内部の様子(腰貼施工前) | ||
茶室内部 障子戸から、外部の光が入ってくる様子 |
高層マンションの六畳和室を茶室にリフォームしました。
お客様からのご要望は、炉を切り四畳半の広さで稽古の出来る茶室にしたいとの事。
・リビングからのアプローチで、茶室に入るための客導線を作る
・本勝手四畳半の茶室で、小間として使用出来る茶室にする
・にじり口を設け、お客様はそこから席入りをして頂く
・小さいながらも水屋を設ける
お客様のご要望を聞いた上で、上記条件を基本ベースに茶室のデザインを検討していきました。
本来は、露地からの導線でにじり口へのアプローチを考えるのですが、マンションの室内につくるので、
すっきりとしたデザインと共に、茶室の顔であるにじり口正面に奥行きを持たせる工夫をしました。
リビングと茶室の境に縁甲板場を設け、すこし奥まったところににじり口のある茶室の正面壁を持ってきました。
それにより、狭いながらも、にじって茶室に入る為の姿勢を無理なく取ることが出来ます。
そして、そのにじり口の脇に小さなスペースが出来たので、水屋のスペースを確保することが出来ました。
茶室正面の壁、にじり口との並びに茶道口を設けました。客が席入りした後、
にじり口の戸を閉め脇にある水屋の板戸をあけ、水屋、茶道口の亭主導線を作る。
そうやって時間差の導線を作りだすことにより、室内ににじり口を作り尚かつ
各々の導線が被らない工夫をする事ができ、かつ奥行きのある茶室正面壁を作りだすことができました。
設計コンセンプト...拡張する茶室
6畳間の和室のあるマンション。その和室をリフォームして、お茶のお稽古ができるようにしたい。
畳に炉を切り、床の間を設け、天井に釜蛭釘を打ち、水屋も欲しい。
さらに花月之式も使用できるよう8畳間にもしたい。
将来的には夏の簾戸も使いたいというお客様のご要望に対し、さまざまな工夫をいれました。
検討その1...6畳から8畳へ広げる
⇒6畳時のふすまの敷居をとりはずし、床下に収納してある2枚の畳を台に乗せ敷き並べることができます。
(詳細は秘密です)
検討その2...2畳分の台はどこに
⇒普段は洋室の収納棚として立てて使用しており、8畳に拡張する際に移動して横に倒して使用します。
検討その3...畳を並べ替えられるように
⇒6畳の炉の季節、風炉の季節、また8畳使用のとき、全て畳の並びが代わってきます。
畳を並べ替えて対応できるように、畳サイズの縦横比を慎重に決定し、ミリ単位で施工しています。
検討その4...夏の葦戸を収納したい
⇒葦戸、あるいは入れ替える障子戸を収納できるように、床の間の裏に薄い収納スペースを作っています。
そのほかにも、さまざまな収納を作っています。
限られた6畳間の余りの空間を使って多くの収納や仕掛けを作ったことで、多岐にわたる使い方に対応できる茶室が
完成しました。置水屋も移動できるよう工夫したことで、さらに使い勝手が向上しています。
設計コンセプト...庭を楽しむ茶室
マンションの1階にある洋室を茶室としてリフォームしたい。
庭を見ながら茶を楽しみたい、というお客様のご要望に対応いたしました。
検討その1...庭を楽しめるように、取り外し式の雪見障子とする
⇒障子を閉めて、落ち着いた雰囲気の茶室としたり、
半分開けて明るめの茶室としたり、
また、障子を取り外して庭を存分に楽しめるようにもしています。
検討その2...空間に変化を与える
⇒二畳ほどの極小空間に中板を入れることで、亭主と客の間に
適度な距離ができ、しかも床の素材の切り替わりが空間に変化を与えます。
さらに掛込天井とすることによっても空間に変化が加わり、小さくて豊かな空間となっています。
検討その3...設備のおさまり
⇒エアコンは壁埋め込みとし木製ルーバーで覆うことで、部屋の雰囲気を損なわないよう気をつけています。
また、床の間天井にはLED照明を仕込み、掛け軸が立体的に浮かび上がるような工夫を施しています。
さらに、換気扇は床の間垂れ壁裏に設置し、掛込天井の天井裏を通し、
外に排気する方法で設備が目立たないよう注意しています。
検討その4 ...廊下にコンパクトな水屋
⇒廊下に面してコンパクトな水屋をつくり、炉を切るために持ち上げた床下空間を利用して給排水しています。
また、廊下の天井は、洋室の廊下から段を作って徐々に下げることで、和の空間へと変化させています。
庭の景色を取り込んだことや、設備の目立たない立体的な変化のある
空間としたことで、とてもマンションの中とは思えない
茶室に仕上がっています。
設計コンセプト...簡易的な組立式の茶室
マンションの一室に、本格的ではなくても雰囲気のある茶室が欲しい。できるだけ、コストもかけず茶室をつくり、
お客様をお呼びしておもてなしをしたい、というご要望に対応いたしました。
検討その1...壁で4面囲うのではなく、2面で囲う
⇒壁2面で囲い中板を入れ広さを確保し、半分開かれた状態とすることで、茶室という領域をしっかりと作りながら、
閉塞感の無い部屋になります。これにより、余分なコストも省けます。
検討その2...和紙とルーバーで軽い壁を作る
⇒組み立てやすいように軽い素材と和紙の組み合わせ、そして、軽量な木製ルーバーを採用しています。
これにより茶室の軽量化を図ると共にやわらかい光や風が、茶室を満たします。
検討その3...炉棚でしつらえる
⇒移動可能な炉棚をしつらえることで、炉の時期・風炉の時期ともに対応し、
季節に合わせたしつらえで、お客様をお招きすることができます。
ドライバー一本で簡単に組み立てでできる簡易的な茶室でありながら、
炉・風炉の時期ともに対応できる本格的な茶室となっています。
また、壁2面が開かれた茶室空間であることと和紙からの柔らかな光で明るい空間となっていることで、
となりのリビングを待合として、カジュアルにも使えるようになっています。