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生活空間にある茶室リフォームのアイデア
茶室とは...概要と特徴
はじめに「茶室」とは?
「茶室」とは?なんとなくのイメージは皆様もお持ちかとは思いますが、
具体的に何を指すのかと言われると、よくわからない方のほうが多いかと考えます。
ここでは、「お茶(茶道)が出来る空間である」という意味合いにて、解説をさせていただきます。
どのような茶室がある?
建築物の一例としてはこのようなものとなります。
四畳半を中心としてそれ以下は「小間茶室」それ以上は「広間茶室」と呼ばれることが一般的です。
また、畳の大きさにも京間と江戸間、その中間となる中京間という寸法があり、地域によって茶室の広さにも若干の差がございます。
国宝 待庵 | 国宝 如庵 |
広間茶室の一例 |
特徴としては?
おおむね、以下のような特徴が挙げられます。
- 部屋に「炉」が切ってある
- 床の間が設えてある
- 客と亭主(主人)の入り口がそれぞれある
- その他要素として、水屋・寄付(待合)など
どれも形式としては一般的ではありますが、茶室をお作りになる場合には重要な部分となります。
【炉】 | ||
【水屋】 | 【床の間】 |
茶室を造る目的...ニーズ&シーズ
茶室はどのような目的で作られるのでしょう?
例えば、代表的なものではこのような理由が挙げられます。
- 自分自身でお茶の稽古がしたい
- 友達を呼んで茶会や茶事を催したい
- 生徒を集めてお茶を教えたい
- ひとりで茶ノ湯を楽しみたい 等々・・
ここから導き出されるお客さまのニーズ
・ほとんどのお客様が茶道を嗜んでいる!
・本格的な茶室よりも、自宅で稽古ができる場が欲しいと考えている!
といったことがお客さまのニーズであり、傾向と言えるでしょう。
「茶室」におけるニーズ&シーズのギャップ
皆様、「茶室をつくる」というとどのようなイメージを想像されるでしょうか?
多くの方は、「京都の専門の大工さんが数奇屋を作る」というイメージや、
「外観や木材などにもイチからこだわった高級感のあるものをつくる」というイメージで考えるかと思います。
しかし、それはあくまでも本質的なことではなく、見た目や技術のお話でしかありません。
「茶室をつくる」とは、使い勝手の良いお茶ができる空間をつくることが何よりも重要です。
自宅に茶室を造るメリットについて
和室は我々日本人がもっている『DNA』である、とリンクス・ホリでは考えています。
客間もしくは茶室以外の目的としての『畳のあるお部屋』は、多くの場合現代の新築でも含まれています。
い草の畳空間は、『くつろぎの空間』として、そして日本人の原風景の一つとして今後も受け継がれていくでしょう。
近年では住居の狭小化や集合住宅化が進んでいますが、 そんな中で、地下やマンション内に和室を持つ方もいらっしゃいます。 |
「茶室」をつくる上での必要条件
- 「炉」が切ってある
- 床の間が設えてある
- 収納がしっかり取れている
- 客と亭主(主人)それぞれの入り口導線が取れている
また、亭主とお客様で別々の入口を持つため、茶室に入るまでの導線管理は非常に重要です。
「気持ちの良いおもてなし」のために、導線計画はしっかりと考えておく必要があります。
茶室施工事例
古民家風の自宅を茶室にリノベーション
施工前の様子 | 施工前の様子 |
天井の梁と床の間の工夫 |
水屋の工夫 |
待合 |
古民家風 茶室・待合プラン |
リビングと茶室とのシームレスな空間
"かくれが" としての茶室空間
まとめ
- 茶室は高級感よりも機能性を重視し、使い勝手を向上させる工夫を取り入れることが重要である
- 茶室の工夫は洋室にも応用できる →「床の間空間」や「収納」 など...
- 茶室のある畳空間は、多目的な空間である
茶室は、「高級」「特別」などの先入観を持ってしまうとなかなか作ることができません。
建築技術や流行、生活様式の変化とともに茶室の在り方もまた時代に合わせて変化しています。
ご興味のある方は、まずご相談ください。ニーズに合った茶室の建築計画をご提案いたします。