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『これから茶室の建築や改築・リフォームを行いたい方の お役に立つポイント/抑えるべきポイント』について!
建築事務所株式会社リンクス・ホリの代表であり流儀の代表として茶の指導も行っている堀 政孝が詳しく解説いたします。
などなど
できるだけ具体的にイメージしましょう!
茶室の広さや間取り、導線のとり方、水屋と台所の関係の検討など使用目的によってそれぞれ必要になってきます。
また、マンションなどでの茶室リフォームの場合は、限られたスペースという制約がある場合が多いので、目的を持った茶室イメージが必要になります。
茶室には、大きく分けて小間と広間があります。四畳半を基準として、それ以下は小間、それ以上は広間と分けて考える場合が多いようです。
【ポイント】
茶室建築・リフォームを検討している場所・スペースは、どの位の間取りが取れるのか?
土地のある茶室新築は別として、スペースの制約のあるマンション等の場合は、検討ポイントとしては、四畳半の間取りが取れるかどうかを基準に考えると良いと思います。
ただ、間仕切りの関係などもあり京間畳寸法で四畳半を取るのはなかなか厳しい場合が多いようで、工夫が必要になります。
茶室といえば『炉』!
というように、茶室を検討される方はまず炉を切る事を前提に施工・リフォームを考えます
炉壇の種類としては、
本式炉壇 | |
炭・電気併用炉壇 |
本式炉壇は、土壁の左官仕上げを施してあるので、その分金額も高くなりますので、必要に応じて選択をすれば、いいと思います。
炉の位置に関しては、茶道口や客座、点前座の位置、床の間の位置との関連がありますので、都度決める必要がありますのでどうぞご相談ください。
茶室を検討する上で、とても大切なのが導線を考えるということです。
亭主が出入りする位置と客が出入りする位置が同じであってはよくありません。導線が被ってしまいます。
「亭主の出入り口」と「客の出入り口」と「床の間」が三角形の関係になるように配置していかなければなりません。
また、亭主導線を考える場合、水屋へのアクセス、茶事など行なう場合はキッチンと水屋へのアクセスのなど裏導線も検討する必要があります。
たとえば、マンションでの茶室リフォームの場合は、スペースに制約があります。
茶道具は、釜、風炉など大きいものから棗・茶杓など小さいものまで大小様々な道具で構成されており、かつそれぞれの季節により、使用する道具も変わってきますので、使わない道具をしまうスペースをつくる必要があります。
限られたスペースの中でいかに収納スペースが取れるかがとても重要な検討事項になります。半年以上使わない道具(炉の季節の風炉と釜など)は、畳下に床下収納を設け、そこにしまう方法もあります。
畳下床下収納例 | |
半畳畳が奥に収納できる |
収納の柱をスケルトンにして、掛け軸などの長物を収納できる工夫を作る |
茶室を造る場合は水屋を併設するのが望ましいですが、マンションなどスペースに制約がある場合は水屋スペースが取ることが出来ないケースもあります。若しくはスペースがあっても、水道管を引くことが出来ない場合もあります。
<水屋スペースを取ることができない場合>
ちょっとした空間を利用し、収納式の水屋を造作することができます。
茶室のあるリビング脇スペースを水屋収納として造作 |
<水屋へ給水管・配水管を引くことができない場合>
水屋は、水屋の瓶に溜めておいた水を使用し、水こぼしは引き出し式の排水システムにて対応することができます。
マンションのリビングスの一角を 水屋収納として使用する |
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水屋脇に収納をたっぷりとった施工例 |
茶室建築及びリフォーム施工業者に依頼するときの注意点を上げてみました。
・茶室/茶道に精通しているかどうか?担当者の専門知識が必要になる場合があります。
たとえば、
「炉の天井に打つ釜蛭釘の向き」
「床の間に打つ役釘の配置と役割について」
「水屋の竹釘の位置と役割について」 等々
・流派による違いや約束事についての知識があるか?
茶道には、様々な流派があり、それぞれ違いがあります。基本的な約束事は共通部分も多いですが、釘の位置や炉に関して、水屋の造り方など細かな違いありますので注意が必要です。
・茶室建築の実績数の確認
茶室には、広間、小間、極小の茶室など様々ありますので、それぞれに対応できる経験値が必要になってくる場合があります。
また、お客様に最適な間取りをご提案するプランニングも必要になってきます。
・これまでの茶室建築の施工例の写真などを見せてもらう
・実際の施工例の写真などを施工業者に見せて頂くことをお勧めします。
たとえば茶室のリフォームの場合、限られた空間の中に茶室を造作するので、やりたいことの優先順位を考える必要があります。
一言で茶室といっても、使用目的によってその姿・かたちが変わってきます。使用目的を明確にし、かつ木材や素材など高級素材を使えばいいというわけではありません。
茶室に求められるのは、バランスがとれ、使い勝手良く、導線がしっかり確保され、その上で質素な中にも品のある茶室が望ましいと考え、私共は茶室のデザインに取り組んでおります。
釘の一本から、炉の切り方まで茶室に関するお困ごとがあれば、何でもご相談ください。
茶室へのリフォームを計画する場合、いつも悩まされる事の一つとして、道具収納の問題があります。四季それぞれに茶道具があり、夏季の風炉と風炉釜、冬季の炉釜、風炉先・掛け軸の他、棗、茶杓などの小物まで様々。
「仕舞い易く・取り出し易く」機能的に収納する必要があります。
解決その1
小さな道具は、床の間裏を有効活用
床の間の裏側スペース、開閉式にした軸をかける向こう壁の裏に可動棚を設け、普段使わない棗、茶碗などの道具たちを「ぎっしり収納」しましょう。
床の間を造るスペースがない場合は【壁床】にて
壁床のケース
解決その3
畳の下を上手に使い、重い道具を納める
夏季には炉釜を、冬季には風炉と風炉釜、使用しない道具をしまっておく必要があります。鉄や唐銅で出来た道具は、重く場所もとるので、機能的な収納が必要になります。畳下を有効活用して、「半年間眠る道具」を収納しましょう。
1959年 | 新潟県長岡市生まれ 釜師・茶家の家系に生まれ、幼少より茶道の心得を学ぶ |
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1982年 | 中央大学卒業 |
2009年 | 建築事務所株式会社リンクス・ホリを設立 茶室設計・デザイン、住宅建築、リフォームを手掛ける |
2010年5月 | 石州流野村派第十三代家元を襲名 |
2013年9月 | インドネシア・ジャカルタにて茶会を開催 |
2014年7月 | 能楽師 山井綱雄 ジャズピアニスト木原健太郎との競演 |
2015年3月 | ニューヨークで開催された「アジア・ウィーク」にて 茶会を開催し好評を得る 茶室及び住宅建築設計と共に、茶道指導、 出張茶道講座・企業研修・茶会等茶道活動も積極的に行っている ■茶道石州流野村派ホームページ http://www.sekishuu-nomura.com/ |
石州流野村派 堀 一孝
TEL:048-779-8425
Eメール:contact@links-hori.jp